2019.10.10
食品・飲料
健康的な加工食品を販売している国とは? 加工食品の現状について
現代社会においては、自然から採れたままの食材だけを摂取して生活するというのはかなり難しいものです。
ほとんどの人は、業者によってなんらかの加工を施された食品を購入し、摂取しています。
現代の食事情において加工食品はもはや切り離せないものとなっていますが、加工食品の栄養バランスや安全性が気になるという人も多いもの。
今回は加工食品の特徴や、その安全性について詳しく探っていきます。
最も健康的な加工食品を販売している国とは
オーストラリアの「The George Institute for Global Health」の調査によって、世界の国の中で最も健康的な加工食品や加工飲料を販売しているのはイギリスであるということが分かりました。
この調査では、世界の12の主要国の市場に流通している加工食品を、なんと40万件以上調べたのだそうです。
各国の加工食品に含まれるエネルギーや塩、砂糖やタンパク質、カルシウムや繊維といった栄養素を、オーストラリアのHealth Star Ratingシステムを使用してレベル分けし、健康的か否かをレベル分けしたところ、イギリスの加工食品が最も健康的だったのだといいます。
イギリスの食品というと「あまりクオリティが高くない」というイメージをもつ方が多いことでしょう。しかしこの研究結果によると、イギリスの食事は健康的かつハイクオリティであるということが分かります。
体に悪い加工食品が増えている
加工食品は食料の保存のため、また保管したり運んだりといった利便性のために開発されました。近年では加工食品の製造技術が飛躍的に向上し、長期保存でき調理に使いやすいものが大量に作れるようになりました。
しかし加工食品の進化に伴い、栄養バランスの悪い加工食品や、健康を損なう添加物を含む加工食品も残念ながら増えているのです。
近年注目されている「超加工食品」とは
私たちの周りにはスナック菓子や菓子パン、カップ麺やスイーツ類といった、糖分や油脂を多く含む食品があふれています。近年ではこういった食品は、超加工食品(Ultra-Processed Foods)と呼ばれています。
アメリカ糖尿病学会(ADA)によると、超加工食品というのは糖分や塩分、脂肪を多く含む加工済みの食品のことと定義されています。硬化油や添加糖、香味料や乳化剤といった添加物が加えられており、常温保存が可能で日持ちするのが超加工食品の特徴です。
超加工食品の摂取は肥満を引き起こすだけでなく、さまざまな疾患の原因となることが分かっています。スペインのナバラ大学による研究では、超加工食品を多く摂取する人ほど死亡リスクが増加するということも判明しました。
現代の食生活において、超加工食品を完全に除去するというのはかなり難しいことかもしれません。しかし、健康的な生活のためにも、健康的な加工食品を摂取するよう心がけることが肝心です。
食品関連の企業においては、現代人の健康志向の高まりを見越し、より安全かつ健康的な加工食品を製造販売する努力が求められています。