2019.09.06
食品・飲料
大腸がんのリスクが軽減する! 魚の持つ健康効果とは
2019年6月25日、「Clinical Gastroenterology and Hepatology」に、「魚および長鎖n-3多価不飽和脂肪酸の摂取が大腸がんのリスクを低下させる」という研究結果が掲載されました。魚が健康に良い影響を与えることは有名でしたが、大腸がんの予防に効果があることもわかり、話題を呼んでいます。
ここでは、大腸がんのリスクをも軽減させる魚の持つ健康効果についてご紹介します。
研究の概要
この研究は「がんと栄養に関するヨーロッパの前向き調査(EPIC)」コホート(ある特定の条件をつけた集団と、そうでない集団を何年か追跡、その後両者を比較して行う研究)を用いて行われました。
コホート参加者約52万人の食事データから、魚および長鎖n-3多価不飽和脂肪酸の摂取量を推定した結果、脂肪のある魚や赤みの魚の総摂取量が大腸がんの発生率と逆相関していることがわかったのです。また長鎖n-3不飽和脂肪酸の摂取も大腸がんの発生リスクの低下と関連しており、魚をとることで大腸がんの発生リスクが低下することがわかりました。
魚には体にいい脂肪酸が多く含まれている
大腸がん予防に効果があることがわかった魚には、ほかにもさまざまな健康効果があるとされています。その理由は、魚に含まれている脂肪酸です。
健康的な体作りのために脂肪酸は必要不可欠な栄養素で、人間の体の中では脂肪酸が常に生成されています。しかし、ドコサヘキサエン酸(DHA)といった脂肪酸は体内で生成することができず、食べ物から摂取しなくてはいけません。DHAのような脂肪酸を「必須脂肪酸」と呼びます。そして魚には、DHAをはじめとする必須脂肪酸が多量に含まれているのです。
必須脂肪酸にはコレステロールの低下、血圧低下、血栓防止、脳の機能向上など、多くの健康化があります。
魚の持つ健康効果
魚をとることで得られる健康効果にはどのようなものがあるのか、いくつか代表的なものを見ていきましょう。
・貧血予防になる
魚にはビタミンB12や葉酸などの栄養素が含まれています。ビタミンB12や葉酸は、不足すると貧血などを引き起こす栄養素です。魚をとることで貧血予防につながるとされています。特にカツオの血合い肉にはビタミンB12に加え鉄分も豊富に含まれているとされているので、より高い貧血予防効果があるとされています。
・骨を丈夫にする(成長させる)
魚には骨の成長に欠かせないビタミンDが豊富に含まれています。ビタミンDはカルシウムを骨に沈着する働きがある栄養素です。ビタミンDが不足するといくらカルシウムをとっても骨が成長せず、また骨粗しょう症の発症リスクが高まるとされています。
魚、特に黒皮カジキ、あんこうの肝、カワハギなどに多く含まれています。
魚にはほかにもさまざまな栄養素が含まれており、いろいろな健康効果があります。若いうちは動物の肉ばかりを好んで食べがちですが、魚には肉を食べるだけでは摂取できない栄養素が多く含まれていますので、すすんで魚を摂取していきたいところですね。
毎日の食卓に魚料理を一品加えるようにし、魚が持つさまざまな健康効果を取り入れるようにしていきましょう。魚をしっかりとって、いつまでも健康的な生活を送られるようにしてくださいね。
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