2021.01.22
採用
人事考課とは? 人事評価との違いや書き方は?
人事制度のひとつである「人事考課」は、社員1人ひとりの賃金や昇進・異動等に関する重要な制度です。その過程では自己評価や他社評価の項目があり、書き方次第では社員の処遇・モチベーションなどに大きな影響を及ぼします。
ここでは人事考課の概要とともに、人事考課の書き方のポイントについてもご説明します。
人事考課とはどのようなもの? 人事評価との違いは?
「人事考課」とは、社員の業務成績や個々の能力、業務への意欲などを一定の基準で評価する制度です。
よく似たものに「人事評価」がありますが、広義ではほぼ同じ意味です。ただし、人事評価が社員の“業務内容”“業績そのもの”の良し悪しを判断するのに対し、人事考課は“従業員の賃金や昇進、異動といった人事処遇”を目的に評価・査定をおこなうという違いがあります。
人事考課の書き方は?
人事考課の評価は、人事部門が作成する「人事考課シート」に記され、社員の処遇の検討や育成計画などに活かされます。
人事考課シートには経営者や管理職などの上司と、社員本人でフィードバックをおこないます。その際の書き方次第では、社員本人の能力やモチベーションアップなどの効果が期待できるでしょう。
ここでは、人事考課の書き方のポイントをご紹介します。
1.3つの視点から評価をおこなう
人事考課では「業務考課」「能力考課」「情意考課」の3つの視点から評価をおこないます。
業務考課とは、業務成績や業績を残すまでの過程を評価することです。社員が各々で目標を立て、業務を遂行する「目標管理制度(MBO)」を活用して成果を測定します。能力考課では、業務の過程で身に着けたスキル・知見を評価します。
3つ目の情意考課は、目標達成のために起こしたアクションや姿勢、協調性などを評価することです。
コメントをおこなう際には、これらを元に評価を実施していきましょう。
2.フィードバックの評価ポイントを押さえて記入する
人事考課においてフィードバックは、「どうしてこのような評価をしたのか」を示すために必要なものです。考課者が評価コメントを付ける際には、以下のポイントを押さえた内容を考えましょう。
- どのぐらい目標を達成できたか
- 成果を上げるために日ごろからどんなアクションを起こしていたか、その過程
- チーム内での働き
職種によって評価の対象となる要素は少しずつ異なりますが、上記は特に重要なポイントです。
3.具体的かつ適切に評価をする
「さまざまなことに取り組み、作業効率化に貢献してくれた」などの抽象的なコメントをすると、評価内容が伝わりにくくなります。
コメントを記入する際には、「Excelでマクロを活用し恒常的な単純作業の自動化を実現するなど、業務改善に対する意欲や成果がみられる」というふうに、具体的な評価をおこなうことが大切です。そのためには、常日頃から部下をよく観察することが求められるでしょう。
また、マイナス評価ばかりを付けたり、プラスの評価ばかりを付けたりといった偏りが生じないようにすることも重要です。どちらかに偏った評価では、社員の意欲が減退したり、改善点がずっと改善されないままになってしまったりする懸念があります。
今後の育成や社員のモチベーションを考慮し、マイナスの評価を記述したあと、プラスの評価を書くというふうに書き方を工夫することが大切です。
人事考課は「評価内容」「伝え方」が重要
社員の賃金・昇進等の処遇を適切に定めるため、人事考課では適正な評価をおこなうことがもっとも重要です。また適切な評価を実施すれば、社員1人ひとりが目標達成や課題の改善に取り組みやすくなり、社員のモチベーションアップにもつながるでしょう。
自社で人事考課を客観的・公平に実施できているかどうか、適切な伝え方ができているかどうかを改めて見直してみましょう。
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