2020.12.17
その他
戦略人事とはどのようなもの? 従来の人事との違いは?
企業を取り巻く経営環境が変化しつつある昨今、企業同士の競争も激化しています。こうした状況において、人事部門の機能・役割を変化させ、経営戦略に積極的に参画する「戦略人事」が注目されているのをご存じでしょうか。
ここでは戦略人事とはどのようなものかをお伝えするとともに、戦略人事の基本的な考え方についてご紹介します。
戦略人事とはどのようなもの?
戦略人事とは「戦略的人的資源管理」のことを言い、人事部門が経営戦略に参画し、目的・目標を達成するために人的なマネジメントをおこなうことを指します。
経営に求められる要素には「戦略」「戦術」「戦力」「環境」の4つがあります。
仮に企業のトップが戦略・戦術(どのように進めるか、どんな方法で攻めるか)に長けていたとしても、戦力・環境(人材や人員、職場の労働環境)が整っていなければ、目標を達成することは困難です。この「戦力・環境」を整えるのが戦略人事の役割であり、あるべき姿だといえます。
逆にいうと、戦略人事として役目を果たすには、企業の戦略や戦術を完璧に理解しておくことが重要です。お互いの理解と協力があってこそ、ビジネスを成功に導けると考えてよいでしょう。
戦略人事の考え方・4つの機能とは?
戦略人事は「企業の経営戦略を成功させるために人的マネジメントをおこなう」という点が大きな特徴です。
よく似た言葉に「人事戦略」というものがありますが、人事戦略の場合は従来型の人事活動の中で、人的資源を育て、成果を上げることが目的となります。そもそもの目的が異なるのです。
戦略人事を成功させるには、次の4つの機能が不可欠です。
HRビジネスパートナー(HRBP)
ビジネスパートナーとは経営トップ、現場におけるリーダーのことです。人事がこれらのビジネスパートナーと協働し、施策を考えるのがHRBPです。
人事がビジネスパートナーの考え方や、現場で働く従業員たちの気持ちを理解しながら、人材戦略の考案や人材採用・育成計画をおこないます。
CoE(センター・オブ・エクセレンス)
CoE(Center of Excellence)とは、人事の専門知識やスキル、データなどのプロフェッショナルとしてコンサルティングをおこなう機能のことです。
戦略人事では、HRBPにおいてビジネスパートナーをサポートするべく、採用計画や配置計画、評価、制度の設計開発といったことを実施するのが役割です。
OPs(オペレーションズ)
OPsは、CoEが設計・構築した施策を運用・管理する機能です。具体的には採用プロセス、給与計算や労務管理、移動に関する手続きなどが挙げられます。
近年では定型業務をアウトソーシングしながら、コストの最適化、業務効率化を図るのもOpsの役目です。
OD・TD(組織開発・人材開発)
組織開発とは、組織の人同士、チーム同士の関係性に対し組織づくりをおこなうことを指します。一方、人材開発はタレント開発とも呼ばれ、戦略成功に向けて人材の育成をおこない、活躍してもらう取り組みです。
この2つはそれぞれが密接な関係にあり、戦略人事においても重要な機能として作用しています。
今後は戦略人事が経営のカギとなる!
従来型の人事では、あくまで「人材の確保・育成・管理」にフォーカスが当てられていました。
それに対し「経営に積極的に参加し、事業目標の達成を目指すために人事施策をおこなう」のが戦略人事の考え方です。今後は企業の成長・変革を目指し、戦略人事を取り入れる企業が増えるのではないでしょうか。
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