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HR COLUMN

人事向けコラム

2019.09.13

その他

生産性向上につながる? オフィスで喫煙対策をするメリット


7月1日に、改正健康増進法が一部施行されました。これにより、受動喫煙防止の一環として、病院や行政機関の敷地内での喫煙が原則的に禁止になります。
 
改正健康増進法は2020年4月に全面施行され、全面施行後は一般企業の職場も原則禁煙となり、屋内の喫煙スペースの設置には条件が設けられる予定です。
 
喫煙者にとっては肩身が狭いことかもしれませんが、オフィスの禁煙化には多くのメリットがあります。実際、多くの企業で職場の禁煙化が進んでおり、生産性向上などの結果を得ているのです。
 
ここでは、オフィスで喫煙対策をするメリットにはどのようなものがあるか、ご紹介します。

喫煙者がいないほうが企業の費用負担は小さい

従業員に喫煙者がいる場合、仕事中にタバコを吸いに行く時間はその人が担当している業務が滞ることになります。
 
タバコ1本の平均喫煙時間は6~7分と言われており、仮に1日5回、仕事中に喫煙するのだとしたら、タイムロスは30~35分。時給が2000円だとしたら、企業にとっては1日1000円以上の費用負担がかかっているということになります。月で2万円以上、年間で24万円以上のコストがひとりあたりの喫煙者にかかっている計算です。
 
オフィスの全面禁煙化を進めて喫煙者をなくせば、そのような時間コストを削減し、より業務の効率化を図ることができるよういなると言えるでしょう。

従業員の健康を維持できる

オフィスの喫煙を禁止することで、自然とタバコをやめようと考える従業員も増えていくでしょう。喫煙はがんや心筋梗塞などの可能性を高めるだけではなく、腸の活動や睡眠の質などにも悪影響を及ぼすものであると考えられています。
 
しかし禁煙は難しいものです。企業がただ闇雲に「禁煙しろ」と指導するだけでは禁煙は失敗に終わる可能性が高くなります。企業による喫煙者の従業員に対する卒煙支援も重要です。
 
ロート製薬は卒煙者に対し社員食堂で使えるコインを付与するなど、積極的な卒煙支援を行っています。また、伊藤忠商事では禁煙治療にかかる費用を全額補助したり、禁煙プログラムを用意したりしています。
 
いかにオフィスの禁煙化や従業員の卒煙が企業にとって望ましいものであるか、そのことが分かる事例であると言えるでしょう。

社員満足度が高まる

喫煙者が業務中に喫煙するために席を離れることに対し、非喫煙者から不満の声が上がるというシチュエーションは多くの企業にあるものです。
 
企業がオフィスを全面禁煙にしてすべての従業員を平等に扱うことで、従業員間での差異がなくなり、社員満足度が上がることが期待されます。
 
もちろん、業務中の離席を完全に禁止することは集中力の低下などを引き起こすことが考えられますので、すべての従業員に対し日に何度か5分ほどの小休憩を与えるなどするほうがいいケースもありますが、すべての社員が平等になるということで不満が小さくなり、愛社精神や士気の向上などにつながると考えられるのです。
 
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多くの企業で就業時間中の禁煙を段階的に進めており、ソフトバンクではプレミアムフライデーの就業時間を禁煙にしています。将来的には2020年4月をめどに全面禁煙する予定です。ほかにも外食チェーンの物語コーポレーションはオフィスを全面禁煙にしており、2020年以降は店舗での禁煙も実施する予定にしています。
 
社員の健康のためにも、企業の生産性向上のためにも、段階的にオフィスの全面禁煙がより進んでいけばいいですね。

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