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HR COLUMN

人事向けコラム

2019.08.23

その他

社内でパワハラがあった際の対応のポイント


近年、様々なハラスメントが話題になり人々の関心も高まっていますが、現在もパワハラに関する相談件数は増加傾向にあるようです。また、「上司のパワハラがあった」というのが退職する理由の上位に入るなど、パワハラ被害に悩んでいる人が多くなっています。
 
パワハラが影響を及ぼすのは、被害に遭っている当事者だけではありません。パワハラによって社員が離職したり、仕事効率が下がったりしてしまっては、企業側にとっても損失です。そのような意味でも、人事労務がしっかり体制を整え、パワハラに対応していく必要があると言えるでしょう。
 
ここでは、社内でパワハラがあったときのために押さえておきたい対応のポイントをご紹介します。
 

パワハラとは

パワハラとはパワーハラスメントの略称で、立場の優位性を理由に、目下の人に対して精神的または肉体的な苦痛を与えることを言います。具体的には殴る蹴るなどの暴力行為や、罵詈雑言を浴びせる、ほかの人(社員)の前で見せしめのように怒鳴りつける、などがパワハラ行為に当たります。
 
ここで注意しなくてはいけないのが、パワハラの判断基準が「受けた方が苦痛に感じるかどうか」であることです。
 
あからさまな暴力行為や悪口は分かりやすいですが、ほかにも著しく能力以上(もしくは著しく能力以下)の業務を部下に与える、情報を共有しない、業務時間外の行動について不当に強要する(「会社まで歩いてこい」など)というような、周囲からは分かりにくい嫌がらせのような行為もパワハラに当たります。
 
会社側としては、そのような目立たないパワハラ行為についても見落とすことなく対応することが求められます。
 

パワハラに関する相談があった際の対応のポイント

人事労務は、パワハラ被害に遭った社員の相談窓口としての機能を持たなくてはいけません。相談があった際はまず冷静に相談者の話を聞き、しっかりと状況を調査しましょう。
 
社員からパワハラに関する相談があった際の対応のポイントをご紹介します。
 
・相談者の緊張を解いてあげる
パワハラ被害を受けて相談に来る人の多くが、周囲に相談できる人がおらず、精神的に疲弊しています。相談することに関しても極度の緊張をしている可能性がありますので、まずは自己紹介をしたり、プライバシーの保護を約束したり、飲み物を出したりして、相談者の緊張をほぐしてあげるようにしてください。
 
・事情をこちらから聞く
相談者の中には、緊張が解け切らず、状況の説明がしどろもどろになってしまう人も多いです。そのため、まずはこちら側から順を追って事情を聞くようにしましょう。
 
「いつ」「どこで」「誰に」「何が」「どうして」「どのような」など、5W1Hを基準に質問してください。こちらから聞くことによって相談者も説明がしやすくなります。
 
・何回かに分けて聞く
一回の相談ですべての事情を聞き出す必要はありません。特に一回目の相談時は相談者も緊張していますし、事情をすべて話しきることはできないでしょう。後になって思い出して「伝えられなかった」と焦ってしまうこともあります。
 
一回の相談時間は長くても60分以内に決め、二回目、三回目と回数を重ねて事実を明らかにしていきましょう。
 
パワハラに関する相談があった際の対応のポイント
 

パワハラ予防のためには、日頃から「パワハラとはどのようなものか」しっかりと社員全員に理解させておくことが必要になります。定期的にセミナーなどを開くのもパワハラ予防に効果的です。
 
また、パワハラをしてしまう人にも何か悩みがある可能性があります。一方的に加害者と決めつけず、どうしてそのような行為をしてしまうのか事情を聞いてあげることも大切です。

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