2023.09.22
その他
介護離職を防ぐには? 企業ができる対策方法
高齢の親族を介護するために離職する「介護離職」が、近年増え続けているといいます。
介護離職は、介護のために離職をせざるを得ない本人はもとより、周囲の従業員や企業にとっても大きな痛手となるため、少しでも防ぎたいものです。
そこでこの記事では、企業ができる介護離職を防止するための対策についてご紹介いたします。今後発生し得る介護離職を少しでも減らすことができるよう、事前に対策を打っておきましょう。
増え続ける介護離職
介護離職の増加は人材不足の深刻を招き、経済産業省の調査では介護離職による経済損失は6,500億円ほどにも及び、経済の減速にも繋がることも懸念されているといいます。
親の介護が必要となる多くの場合は、40代から50代の知識も経験も備えた働き盛りの中堅社員にあたるため、企業にとって大きな損失となるのも頷けます。
また、介護離職者にとっても、収入源が断たれることで経済的なダメージを受けるだけでなく、職を失い社会的立場を失うことで精神的なダメージを大きく受けるケースも多いようです。
これらの介護離職にまつわる問題は、高齢化社会において思いのほか深刻な問題となりつつあり、企業としてできるだけ対策をとる必要性があるでしょう。
企業ができる介護離職防止対策
テレワーク・時短勤務など働きやすい職場環境の整備
「育児・介護休業法」では、従業員が介護をしながら勤務を続けられるよう、「短時間勤務制度」や「フレックスタイム制度」「時差出勤制度」そして「労働者が利用する介護サービスの費用の助成その他これに準ずる制度」のいずれかを設ける必要があると提言しています。
企業においては、これらの制度を整備し、介護をしながらでも働くことができる職場環境が求められます。
いずれかひとつに限ることなく複数の制度を設けるなど、積極的に働きやすい職場環境の整備を行いましょう。
利用できる国の介護制度や措置の周知
介護をしながら働く人は、介護についての悩みを一人で抱え込んでしまいがちです。介護による負担から精神的にも肉体的にも追い詰められて、離職へと決断するケースも少なくありません。
利用できる介護制度や措置について、日々介護をしながら忙しく働く従業員へ周知するのも、企業の役割です。
各自治体には「地域包括支援センター」などの公的機関が存在し、高齢者への介護や医療のほか、介護予防サービスや日常生活支援などの相談をすることができることなど、定期的に従業員へ知らせるようにしましょう。
介護制度利用のハードルを下げる
企業として、積極的に介護に関する制度の利用促進を図りましょう。介護をしながら働く従業員が、制度を利用しやすいよう、利用するための手続きを簡素化させることも大切です。
また、社内に相談窓口を設けることで、従業員が介護をしながら勤務を継続する気持ちを高めることにも繋がります。企業内で相談担当者を置いて勤務体制への調整を図るほか、24時間対応できる外部による専門介護相談室などを提供することで、介護についての情報提供もできるとよいでしょう。
企業ができる介護離職を防止策について、紹介いたしました。
介護離職の問題は、優秀な中堅の人材を失うリスクが高いものです。企業の雇用を安定させるためにも、介護離職への対策を早めに打つことをおすすめいたします。
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