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HR COLUMN

人事向けコラム

2023.02.10

その他

夜勤の従業員には年2回の健康診断が必要? 対象者の基準や項目を解説


労働安全衛生法では、企業に従業員の定期健康診断を義務づけています。通常の受診頻度は1年以内ごとに1回ですが、夜勤の従業員については6ヶ月以内ごとに1回の実施となっています。
 
なぜ夜勤の従業者には年2回の健康診断が必要なのか、また受診時期や対象となる夜勤労働者の基準、健康診断で必要な項目について、人事担当者向けに詳しく解説していきます。

夜勤労働者の健康診断が年2回なのはなぜか

深夜時間帯(22時〜翌5時)の夜勤業務は、水銀やヒ素などの危険物を取り扱う業務等と同様に、健康に害を及ぼす可能性がある業務として特定業務に指定されています。この特定業務に従事する労働者は、労災リスクが高いことから年2回の健康診断の受診が義務付けられています。
 
最近は24時間対応のサービス業も多いため夜勤は決して珍しいことではありませんが、昼間にしっかりと睡眠時間をとっていても、夜勤で働くことは人体の本来の生体リズムと異なる状態での労働となるため、心身の調子を崩しやすいと判断されています。
 
国際がん研究機関(IARC)では、生体リズムを乱す交代勤務は発がん性がある行為としています。その他にも夜勤は睡眠障害や自立神経の乱れ、メタボリックシンドローム、生活習慣病などのリスクが高まるとされています。

夜勤労働者の基準

夜勤労働者の基準は、
「午後10時から翌日午前5時までの時間帯」の労働を
「週1回以上、または月4回以上」働く正社員

としています。
 
正社員のほかにも、
・1年以上継続して勤務している(または予定がある)契約社員
・正社員の所定労働時間の4分の3以上の時間に渡って働いているパート・アルバイト従業員

も含まれます。
 
また、午後10時以降の残業が月に4日以上発生している場合についても、特定業務従事者健康診断の条件に含まれるので注意しましょう。

受診時期と受診項目は?

健康診断の受診時期については、特に規定はありません。6ヶ月に1回受診できるように、スケージュールを組んで受診を促しましょう。
 
夜勤労働者に義務付けられている健康診断の受診項目は、以下の11項目となっています。

【夜勤労働者に義務付けられている受診項目】

  • 身長、体重、腹囲、視力及び聴力の検査
  • 心電図検査
  • 胸部エックス線検査及び喀痰検査
  • 血圧測定
  • 血中脂質検査(LDLコレステロール,HDLコレステロール、血清トリグリセライド)
  • 血糖検査
  • 貧血検査(血色素量、赤血球数)
  • 肝機能検査(GOT、GPT、γ―GTP)
  • 尿検査(尿中の糖及び蛋白の有無の検査)
  • 既往歴及び業務歴の調査
  • 自覚症状及び他覚症状の有無の検査

ただし上記の中でも、医師が総合的に判断して不要と認める場合には省略できるものがあります。また一方で、上記以外にも医師が必要と判断した場合に検査項目が追加される場合もあります。
 

 
夜勤の従業員は、生活リズムが乱れから健康に悪影響が出やすくなります。企業に義務付けられた年2回の健康診断の実施はもちろんのこと、人事担当者は普段から従業員の健康維持に配慮するようにしましょう。

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