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HR COLUMN

人事向けコラム

2022.12.02

その他

人材育成に欠かせない「メンタリング」とは? コーチングとの違いや方法を解説


人材育成方法として注目を集めているメンタリングは、仕事でストレスを感じやすい日本人にとって非常に有効だといいます。特に新入社員の育成では、メンタリングによって生まれる社員間の信頼関係は、早期退社を防いで定着率を高めるだけでなく、戦力化への近道とも考えていいでしょう。
 
そこで今回は、メンタリングとはどのようなものか、コーチングとの違いを含めて実施方法を紹介いたします。

メンタリングとは?

メンタリングとは、「メンター」と呼ばれる指導役の社員と、「メンティー」と呼ばれる指導を受ける社員との1対1での対話によって、メンティーが抱えているキャリア上の悩みや課題などを、解決に導くものです。
 
メンターは、おもに新入社員の育成において、比較的年の近い職場の先輩が選ばれるのが特徴です。また、メンティー本人の成長が目的であるため、メンターが教えるというよりも助言や対話を重ね、メンティー本人が気づきを得るという方法が取られます。

メンタリングとコーチングの違い

メンタリングとコーチング、どちらも1対1の関係で、答えを教えるのではなく、対話によって答えを導き出す方法です。異なる点は、メンタリングで最も重きをおくのは、メンティーの精神的支援だと考えられており、コーチングが現状の問題にピンポイントで解決するのに対し、メンタリングは仕事への向き合い方や企業人生までを含め幅広く改善させる存在だということです。
 
そのため、コーチングでは直属の上司や先輩がメンターとなることが多いのに対し、メンタリングでは、メンティーが抱えている悩みや課題と同様のものを過去に経験して解決を果たした先輩などが選ばれます。そして、業務に関する問題に限らず、職場での人間関係やキャリアにおける不安感などに対する心理的なケアもおこないます。

メンタリングを導入する流れ

1.目的・目標を決める

まずは、メンタリングを導入する目的を定めましょう。新入社員の離職率を〇%改善する、エンゲージメントを強化するなど、会社の方針に沿った目的と具体的目標値を決めます。

2.ガイドラインを設定する

メンタリングを実施する期間や、面談の方法、実施する回数、使用するツールなどのほか、目標に対する効果検証の方法などのガイドラインを決めます。

3.メンターとメンティーの選出

入社後どのくらい経過した人を対象とするのか、人数を見極めて選出します。

4.メンターとメンティーへの説明

メンターとメンティーに対して、メンタリングの意義・目的や運用方法の説明、それぞれの心構えなどについて伝えます。また、メンターに対して事前研修を行うのもよいでしょう。

5.実施後の評価

メンタリングの実施後に、期間を決めてメンティ・メンターそれぞれに対する評価を行います。メンタリングの運用における問題点も含めて、フィードバックを行います。

メンタリングは、業務改善だけでなく、社員が生き生きと仕事に向き合っていくために、そして会社の組織を強くしていくために、とても有効な人材育成手法です。
 
はじめて取り入れる際は、手探りでの取り組みとなるかもしれませんが、軌道に乗ればメンティーだった社員が次の年にはメンターに、とよい循環が生まれていくでしょう。

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