採用戦略で注目が集まる「ナラティブ」とはどのような手法？

Z世代やミレニアル世代にあたる近年の若者たちは、就職先を選ぶ際に、給与や待遇面よりも「仕事のやりがい」や「企業のビジョン」などを重視する傾向があると言われています。
 
そんななか最近注目を集めているのが、採用活動に「ナラティブ」を取り入れる手法です。
 
ナラティブとは、人の心を物語で動かすことを意味しますが、採用活動におけるナラティブとはどのようなものか、そして具体的にどうやって取り入れればよいのか、について今回はご紹介したいと思います。

ナラティブとは？

ナラティブとは日本語で「物語」を意味し、採用活動において使われるナラティブは、従業員や顧客、株主など、企業に関連するあらゆるステークホルダーが当事者となって紡ぎ出される物語を意味します。
 
企業がナラティブを活用することで、より求職者やその予備軍の人々などから、企業に対する共感や信頼を得ることができると言われています。
 
企業の実績や強みを数字でアピールするのが主だった従来に比べ、ナラティブを取り入れたインタビュー形式や動画などで伝えることで、そのPRが企業からの発信だけではなく、従業員や消費者、そして求職者などが主役となって発信する形になります。
 
ナラティブのなかにその企業に関わる人の思いを盛り込むことで、働き甲斐などを含めた本質的な情報を伝えられるといった効果があり、結果的に志が高い人材の確保や、企業イメージの向上にも繋がります。

採用活動へのナラティブの取り入れ方

 
採用活動におけるナラティブの具体的な取り入れ方は、自社の採用サイトなど従業員のインタビューを掲載するというものです。
 
新入社員、中堅社員、ベテラン社員別、または職種別などに分け、「仕事への思い」や「働き甲斐」、「会社での1日の過ごし方」など、複数の物語をさまざまな切り口で見せることで、多くの人からの共感を生み出すことができます。
 
企業の魅力となる要素は、「商品的魅力」や「財的魅力」を差し置いて「人的魅力」が1位となっている昨今では、ナラティブを含む情報が求職者の心を動かし、強い共感から休職への応募へと背中を押してくれるのでしょう。
 
自社の採用サイトのほかにも、他の求人情報サイトなどに定期的にアップしたり、会社説明会などで直接応募者に語り掛けたりと、ナラティブを幅広く活用することで、志の高い人材確保につなげていきましょう。

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