2022.10.07
その他
パラレルキャリアとは? 企業が推進するメリット
働き方が多様化している現在、「パラレルキャリア」を望むビジネスパーソンが増えつつあります。企業がパラレルキャリアを認めた場合、どのようなメリットが得られるのでしょうか?
ここでは企業側がパラレルキャリアを推進するメリットや注意点、人事が知っておくべきポイントを解説します。
パラレルキャリアとは? 企業が推進するメリット
パラレルキャリアとは「会社員をしながらコーヒーショップを経営する」「平日は会社員、休日はヨガのインストラクター」というふうに、本業とは別に第2のキャリアを築くことを指します。
副業とよく似ていますが、副業が「収入アップ」を主な目的にしているのに対し、パラレルキャリアは「自己実現がしたい」「社会貢献がしたい」などの目的で活動に打ち込む点が大きな違いです。パラレルキャリアには無償のボランティア活動も含まれるため、必ずしもお金が目的ではないのです。
社員がパラレルキャリアを実践すると、本業以外のやりがいが得られること、キャリアの選択肢が広がること、本業がダメになったときのリスクヘッジになることなどのメリットが得られます。
一方、企業にとっては以下のようなメリットが得られます。
お金をかけず人材育成効果が期待できる
社員がパラレルキャリアによって身につけた知識、スキルは、自社の業務に還元されることも多いです。結果的に経費をかけずスキルアップしてもらえるのは、パラレルキャリアを認める大きなメリットです。
社員のモチベーションアップにつながる
パラレルキャリアを認めることで、社員は「本業ではできないこと」にチャレンジしやすくなります。仕事への全体的なモチベーションが上がることで、業務効率アップ、生産性アップにもつながるでしょう。
他の仕事で刺激を受け、新たなアイデアが生まれることも
本業以外の仕事・活動を経験して刺激を受けたり、視野が広がったりすれば、新たなアイデアが生まれやすくなります。その結果、革新的な商品・サービスの開発につながったり、他企業との提携による事業拡大が期待できたりする可能性もあるでしょう。
パラレルキャリアを推進するうえでの注意点は?
パラレルキャリアを企業が推進する場合、次の2点に注意しましょう。
- 就業規則を改定しなくてはならない
- 情報漏洩のリスクがある
副業を認めている企業であれば問題ありませんが、現時点で副業禁止にしている企業の場合、就業規則の改定や周知を行う必要があります。
また、自社の情報や技術、独自のノウハウなどが外部の企業に漏れる可能性がある点にも要注意です。パラレルワークを認める場合は、守秘義務の保持についての要項を定めておくなど、あらかじめ対処しておかなくてはなりません。
パラレルキャリアを認めるうえで企業が知っておくべきポイント
企業全体でパラレルキャリアを推進したい場合は、以下のようなポイントを押さえておくとよいでしょう。
- スケジュール管理、健康管理に支障がない範囲でのパラレルワークを認める
- 競業違反にならない範囲(異業種など)でのパラレルワークのみ許可する
- 就業規則に守秘義務を順守する旨を明記、周知徹底する
- 管理職へ「部下が行うパラレルキャリアへの理解」を深めるよう働きかける
企業側が「どんな職種、働き方、形態のパラレルワークでもOK」とすると、長時間労働や健康への影響が及ぶおそれがあります。
また競業違反による損害、情報漏洩などのリスクを避けるには、パラレルワークとして選べる業種、働き方を限定してしまうのもひとつの方法です。加えて、守秘義務の遵守について就業規則へ記載し、社員全員に周知徹底することも大切だといえます。
そのほか、パラレルキャリアの推進には「管理職の意識改革」も必要です。
年齢の高い管理職の中には、パラレルキャリアや副業に対し否定的なスタンスを取る者もいます。その結果、社員のパラレルキャリア形成を管理職が否定し、ストップしてしまうケースがあるのです。
このような場合は、管理職へパラレルキャリアを認めることで得られるメリットを伝えるなど、理解を深める働きかけが必要になります。企業としてパラレルキャリアを推進していく場合は、組織的に改革を行っていきましょう。
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