2022.09.30
その他
アンラーニング(学びほぐし)とは? 人事が押さえるべきポイント
人材教育の新たな手法として注目されている「アンラーニング」。これまで築いた知識やノウハウを捨て、新たな知識を取り入れることを指しますが、どのようなメリットが得られるのでしょうか?
ここではアンラーニングを行う意義やメリット・デメリット、人事が行うべきアンラーニングのステップについて解説します。
アンラーニングをする意義とは?
アンラーニング(学びほぐし、学習棄却)とは、これまで培った知識やスキルを手放す学習方法です。
既存の知識には、時代・状況・情勢の変化とともに“あまり役に立たなくなったもの”“今の時代に合わないもの”が生じます。これらをいったん捨て、新たな知識・スキル・価値観へとアップデートするのが、アンラーニングです。
【アンラーニングが注目される理由】
- 知識やスキルを捨てることで、新たな知識を得る“経験学習”ができる
- 経験学習により、実践的な学びが得られるため、新たな知識・スキルが定着しやすくなる
アンラーニングを活用することで、既存の知識やスキルを「いま必要なもの」へとアップデートできます。特に、変化の激しい昨今では、既存の知識やスキル、価値観が数年後には古いものとなっているケースもめずらしくありません。
日頃からアンラーニングをうまく取り入れている企業は、仮に社会情勢やトレンドの変化によってビジネスモデルの転換を強いられても、その変化に上手く対応できるようになります。
これこそが、アンラーニングが注目される最大の理由といってよいでしょう。
アンラーニングをするメリット
アンラーニングを行う意義や注目されている理由をお伝えしましたが、企業・人事が主体となってアンラーニングを行うとどのようなメリットがあるのでしょうか。
アンラーニングを行うメリットは以下の3つです。
“変化の時代”に対応できる組織になる
先述のとおり、アンラーニングで新たな知識・スキルを取り入れると、変化の時代にも対応できる組織になることができます。
伸び悩んでいる社員の成長を促せる
アンラーニングでは既存の知識やスキル、価値観を取捨選択しながら更新していきます。
古い知識と新しい知識を入れ替えることで、現代に対応したスキルアップができ、伸び悩んでいる社員の成長にもつながるのです。特に、社歴が長く高いスキルを持っているベテラン社員ほど、アンラーニングの効果は大きいとされています。
業務フローの最適化により、業務効率が期待できる
また既存の業務フローが時代にそぐわなかったり、無駄があったりする場合、アンラーニングによって効率化が叶います。業務効率がアップすれば、企業全体の業績にもよい影響が表れるでしょう。
人事が押さえておくべきアンラーニングのステップ
アンラーニングを行う際は、社員のマインドセット(固定観念や思考のクセ)の見つめ直し、解きほぐしが重要です。人事部が主体となってアンラーニングを行う場合は、以下のステップで進めていきましょう。
1.社員に内省を促し、マインドセットを自覚してもらう
アンラーニングは、「内省」によってマインドセットを見つめ直すところから始まります。ここでいう内省とは、自分を責めることではなく、あくまでも「時代に合わない部分」「成長できない部分」を見つける行為です。
その場でリストアップできないようなら、時間をかけて「成功したこと」「失敗したこと」それぞれの理由を記録していくのもよいでしょう。客観的な視点で見つめ直すことで、いらない固定観念はもちろん、「揺るがない信念」や「強み」に気付くこともできます。
2.どのような知識、考え、価値観を捨てるのか選ぶ
内省によって自分の持つ知識や固定観念、考えを認知したら、何を捨てるか決めましょう。取捨選択の判断は慣れていないととても難しいので、上司やチームメンバー同士でフィードバックをするとスムーズに進むでしょう。
3.新たな学びの機会を設ける
不要なマインドセットを捨てたあとは、企業側が新たな学びの機会を準備しましょう。研修やセミナーといった形でもいいですし、1on1ミーティングやチームミーティングで意見交換をするのもよい方法です。
変化の時代に対応できる人材を育成するためにも、人事や企業全体でアンラーニングを活用し、つねに新たな知識、価値観を身につけられるようサポートをしていきましょう。
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