働きやすい職場づくりに必須の「心理的安全性」とは？

従業員がそれぞれ自然体で発言できる職場は、居心地がよく最高のパフォーマンスを発揮できます。このような職場は「心理的安全性」が高く、すぐれた業績を生み出すことも可能です。
 
ここでは、働きやすい職場づくりに必須の「心理的安全性」について解説します。心理的安全性を高めるメリットやその方法についてご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

心理的安全性が注目されている理由は？

心理的安全性（psychological safety）とは、自然体の自分でいられる環境のこと。具体的には「組織内で自分の意志を、恐れることなく誰にでも発言できる環境」という意味です。
 
心理的安全性が高い組織では、「発言を拒否されたり、罰したりされるのではないか」という心配もなく、安心して素直な考えやアイデアを伝えられます。

心理的安全性が注目される理由

過去にはGoogleが「心理的安全性が高いチームほど、生産性が高い」という旨の研究結果を発表しています。
 
事実、心理的安全性の高い職場は自由な発想による斬新なアイデアが出やすかったり、旧来の手法に対し率直に発言ができたりするため、組織が活性化しやすいのです。
 
また心理的安全性の高い組織は自然体でいられることから、ストレスが少なくモチベーションを維持しやすいという特徴もあります。
 
そのため、社員の生産性アップや離職率の低下を目指す企業には、心理的安全性を高める取り組みを行っているところも多くみられます。

心理的安全性を高めるメリット

心理的安全性を高めるメリットには、さまざまなものがあります。

従業員のパフォーマンス向上

心理的安全性の高い組織では、周りの反発や否定などを気にすることなく、安心して仕事に取り組めます。ストレスの少ない環境では従業員のパフォーマンスが向上し、業務効率や生産性アップにつながるでしょう。

組織内のコミュニケーションが円滑になる

個人が安心して発言できる組織では、コミュニケーションが活発化し、情報交換もスムーズになります。またミスや不正などが起こった場合もためらうことなく報告がしやすいので、損失を最小限に防げるでしょう。心理的安全性が確保されていれば、革新的なアイデアが生まれやすく、イノベーションにもつながります。

組織への愛着心（エンゲージメント）がアップし、離職防止に

心理的安全性の高い職場では、自分らしくいられるため組織へのエンゲージメントも高まりやすくなります。やりがいを感じながら働ければ、結果として従業員の離職を減らす効果も期待できるでしょう。

心理的安全性を高める方法とは？

チームの心理的安全性を高めるには、どうすればよいのでしょうか？　ここでは心理的安全性を高める方法をご紹介します。

ポジションを超えて交流する機会を設ける

従業員の中には心理的安全性が何かを知らない、体感したことがないという人も少なくありません。また従業員が、発言そのものに抵抗や恐怖感を抱いているケースもあります。
 
そのため、部署を超えて雑談・対話ができるような勉強会を設けたり、上司や先輩との1on1でできるカジュアルな面談を行ったりするとよいでしょう。安心して発言ができる場があると分かれば、発言への抵抗もなくなります。

全員に発言を促し、相手を受け入れる姿勢を持つ

会議などで特定のメンバーのみが発言している場合、残りのメンバーが思ったことを言いにくい環境になっている可能性があります。トップから立場の弱い人、新人にいたるまで、全員に発言権があることを常に伝えていきましょう。
 
また発言は最後まで聞く、根拠のない否定をしないなどのコミュニケーションマナーを浸透させることも重要です。相手を受け入れ、発言を受け止めたうえで自分の思いを伝えることで、健全なコミュニケーションが実現します。

チーム全員がアサーティブ・コミュニケーションを習得する

「アサーティブ・コミュニケーション」とは、相手のことを尊重しつつ、対等な立場で自分の感情、要望などを伝えるコミュニケーション手法です。研修などでチームメンバーにアサーティブ・コミュニケーションのスキルを身につけてもらうことで、お互いが対等な関係での発言ができ、風通しの良い組織へと生まれ変わることができます。

心理的安全性の高い組織を作り上げよう！

 

チームのパフォーマンスを向上させるには、円滑なコミュニケーションが必須です。そのためには、チーム内での信頼関係をコツコツと築き、全員が忌憚なき意見を述べられる環境をつくることが大切だといえます。
 
心理的安全性を高めるための取り組みを行い、強いチームへと育てていきましょう。

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