2021.02.05
採用
採用面接に活用できるコンピテンシーとは
近年は採用活動で「コンピテンシー」を活用する企業が多くみられます。そもそもコンピテンシーとはどのようなものなのでしょうか?
ここでは採用に携わる方へ向け、コンピテンシーの概要をご説明します。また、採用面接への具体的な取り入れ方についてもご紹介します。
コンピテンシーとはどのようなもの?
コンピテンシーは「優れた業績を上げる社員の思考や行動特性」という意味です。
ビジネスでは好業績を上げた人(ハイパフォーマー)に共通するスキル・考え方・行動を、採用活動や人事評価などの指標として活用するケースが増えています。
特に採用活動でコンピテンシーを用いた場合、自社の求める人材が明確になるうえ、コンピテンシーが評価の“軸”になるため、候補者を客観的に評価しやすくなるメリットがあるのです。
採用活動に必要な“コンピテンシーモデル”の作り方
採用活動にコンピテンシーを取り入れるには、「求める人物像を定め、モデルを作成する」「どんな要素を求めているのかを具体化する」という作業が必要です。その後、作成したコンピテンシーモデルを評価の軸として活用することで、自社に大きく貢献してくれる人材を確保しやすくなります。
以下では、具体的なステップを確認しておきましょう。
1.“自社が求める人物像”を定める
コンピテンシーモデル作成の第一歩として、まずは「自社がどのような行動ができる人材を求めているのか」を追求するところからスタートします。
人物像の求め方には、実在している社員をベースに明らかにする「実在型モデル」や、企業の理念や事業内容から設計する「理想型モデル」、実在型・理想型の両方を組み合わせてモデル作りをする「ハイブリッドモデル」があります。自社に合う方法でモデル作成を進めていきましょう。
2.具体的なコンピテンシー領域・項目を決める
「このような人材が欲しい」という人物像が定まったら、コンピテンシーにおける具体的な項目作りに移りましょう。
コンピテンシーの項目には大きく分けて6つの領域があります。また、6つそれぞれの領域の中には、細分化される項目が全部で20項目あります。
- 達成・行動……達成思考、イニシアチブ、秩序・品質・正確性への関心、情報収集
- 援助・対人支援……対人理解、顧客支援志向
- インパクト・対人影響力……インパクトや影響力、組織感覚、関係構築
- 管理領域……他者育成、指導、チームワーク・協力、チームリーダーシップ
- 知的領域……分析的志向、概念的志向、技術・専門的・管理的専門性
- 個人の効果性……自己管理、自信、柔軟性、組織コミットメント
これらは「コンピテンシー・ディクショナリー」というグローバル指標で定義されています。参考にしながら具体的な領域・項目を作っていきましょう。
3.ハイパフォーマー(優れた社員)へのヒアリング、調整
実在型モデルまたはハイブリッドモデルでコンピテンシーモデルを作成する場合は、優れた社員にインタビューをして、好実績につながる要因を捉えることが大切です。
そこから「経営ビジョンに合うかどうか」「候補者が達成できるものなのか」を考慮しながら、モデルを完成させましょう。
コンピテンシーモデルを面接での質問や評価に活用しよう
採用活動では、完成したコンピテンシーモデルをベースに「目的、意思決定のプロセス、行動内容、結果、将来の行動」の5点を確認できる質問を作成し、面接に活用します。面接でそれぞれの候補者の行動事実が確認できたら、「コンピテンシーレベル」に沿って5段階で評価を付けます。
コンピテンシーレベルが高い人材ほど活躍の可能性が高いですが、採用に至るには他のさまざまな要素も関係してきます。この段階では1つの評価基準として活用するにとどめましょう。
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