中途採用者が活躍できない？　企業が行うべきマネジメントとは

「即戦力を期待して採用した中途社員が、入社後に思ったような結果を出してくれない」
 
その原因には「本人の実力不足」のほかに、「企業のマネジメント不足」も考えられます。本記事では中途採用者が活躍できない原因や、企業が行うべきマネジメントをご紹介します。

中途採用者が活躍できない原因とは？

中途採用者が活躍できない原因としては、大きく「選考時の見極め不足」「受け入れ態勢が整っていない」に分けることができます。
 
このうち選考時の見極め不足に関しては、中途採用者のスキルや経験を重視しすぎるあまり、仕事への志向やビジョン、将来性について見抜けなかった……という原因が考えられます。
 
ただしこれは、選考基準を細かく設けたり、面談で求職者の志向・適性を探ったりすることで回避できます。中途採用者の長期的な活躍を望む場合は、もう一方の「受け入れ態勢が整っていない」という点を改善すべきです。

企業にありがちな中途採用への“誤解”

受け入れ態勢が整っていない企業では、中途採用者に対してしばしば次のような「誤解」があります。
 
・経験者なので入社後は即戦力として活躍してくれる
・同じ業界からの転職なので、スキル研修等を省略してもよい
・中途採用者自らが組織内の人脈について学ぶべきだ
 
中途採用者は社会人経験こそあれど、自社に必要なスキル・知識を備えているとは限りません。また、同業界経験者で実践的なスキルや知識があっても、自社の業務領域・分野に適した仕事の進め方を知っているとも限らないでしょう。指導担当者が不足していれば、当然中途採用者の成長もゆるやかになってしまいます。
 
さらに中途採用者といえど、入社したての頃に組織内の人脈やルールを把握しきるのは難しいものです。中途採用者にこれらを周知しないままでは、思ったような成果を生み出すことはできないでしょう。

中途採用者が活躍できるマネジメントのポイント

人材が流動的になる今後は、中途採用者だからこそ適切なマネジメントを実施する必要があります。適切なマネジメントにより中途採用者が活躍しやすい環境を整えれば、企業全体の生産性アップにもつながるでしょう。そのために管理職は、以下の3つを心掛けるべきです。

組織内の人脈、ルールについての周知

中途採用者がチーム内で活躍するには、組織内におけるキーパーソンや関係性、ルールを把握しなくてはなりません。既存社員が周知を行うとともに、必要であれば管理職が他部署等の根回しをするなどの配慮を行うと良いでしょう。こうすることで中途採用者が実力を発揮しやすい環境が生まれます。

中途採用者向けの研修を積極的に行う

社会人経験のある中途採用者といえど、これまで培ったスキルや経験が新たな職場のやり方にそぐわない場合、学び直しの必要があるでしょう。
 
マネジメントを行う側は、中途採用者に対して研修体制を整えることが大切です。導入研修のほかスキルアップ研修の実施、業務マニュアルの共有などを行い、中途採用者が困らない環境を整えましょう。

中途採用者とのコミュニケーションを重視

中途採用者は新たな職場で疎外感を覚えがちです。そのため管理職は、中途採用者の“良き相談相手”として、常にコミュニケーションを取るよう意識するとよいでしょう。
 
また、中途採用者が周囲の社員と自然につながりを形成できる機会を設けることも大切です。それぞれの経歴や職場での役割、人となりを知ることで、お互いがサポートしやすい環境が生まれます。
 
懇親会や不定期ミーティングなど、互いがコミュニケーションしやすくなる場をセッティングしてみましょう。

中途採用者が活躍できる体制作りを心掛けよう

 
中途採用者の活躍を促すには、人脈面でのサポートやスキル習得、積極的なコミュニケーション等のマネジメントが重要です。管理職は率先して中途採用者とコミュニケーションを取り、活躍を後押ししましょう。

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