最近注目の「ホワイト500」とは？　企業が認定を目指すメリット

「企業において社員の健康管理は経営面からも重要である」という認識が広まる中、いわゆる「ホワイト500」への認定を目指す企業が増えているのをご存じでしょうか？
 
実際にホワイト500の認定企業となると、さまざまなメリットが得られます。ここではホワイト500の概要や認定されるメリットについて解説します。

ホワイト500とは？　注目される理由

ホワイト500とは、2016年に経済産業省が設けた制度のひとつです。
ホワイト500は、社員の健康管理は投資であるという「健康経営」の考えのもと、優れた取り組みを行っている大企業が対象となっています。

健康経営やホワイト500が注目される背景

近年では“ブラック企業”と認識されるリスクの回避や、労働人口の低下に伴う「人材の獲得」が急務となっています。企業イメージを良くするためにも、健康経営を行っている＝従業員の健康面へ配慮している、という証明ができれば、大きなアピールポイントとなります。
 
また新型コロナウイルスの影響もあり、「従業員の健康管理」への認識が変わりつつあることも、健康経営が注目されている理由といえるでしょう。
 
経済産業省では、健康経営への取り組みを行っている企業のうち、特に優れた取り組みを実施している中小規模法人・大規模法人を「健康経営優良法人」と認定しています。ホワイト500は、この「健康経営優良法人」と認定された大規模法人のうち、上位500法人のみが取得可能な称号なのです。

ホワイト500の認定基準

ホワイト500に認定されるには、次の5つの項目で細かな認定基準をクリアする必要があります。
 
・経営理念、方針
・組織体制
・制度、施策実行
・評価、改善
・法令順守、リスクマネジメント
（参照：健康経営優良法人2022（大規模法人部門）認定要件）
 
なお大規模法人としてホワイト500の対象になるかどうかは、「従業員数」が基準となります。基準となる従業員数は卸売業なら101人以上、小売業なら51人以上というふうに、業種によって異なります。
（参考：経済産業省「令和3年度　健康経営度調査」）
 
なお、2021年からは中小規模法人を対象とした「ブライト500」という認定制度も新設されています。

ホワイト500へ認定されるメリットとは

ホワイト500へ認定されるメリットには以下のようなものがあります。
 
・従業員の健康維持が可能に
・従業員の生産性アップにつながる
・企業イメージの向上
・人材流出の防止、採用力アップ
・融資金利の優遇、公共調達で有利になる
 
ホワイト500へ認定されるためには従業員の健康管理・メンタルヘルス管理等の施策を行う必要があります。「従業員が働きやすい環境」が整うことで、従業員の健康を保ちながら経営が継続できるのです。
 
これは同時に「従業員が健康な状態で働ける」ということでもあります。心身が健康な状態であれば、業務のパフォーマンスも向上し、業務効率アップ、生産性アップが期待できるでしょう。
 
また、ホワイト500に認定された場合、経済産業省の公式HPにて「優良法人」として企業名が公開されます。企業イメージの向上にもつながり、企業活動や採用活動で有利になります。
 
融資を受ける際にも金利の優遇措置がありますし、自治体の入札時には「ホワイト500認定企業」として加点評価を受けられるのです。

ホワイト500認定にはメリットが多い！

 
ホワイト500は健康経営優良法人のうち、特に優れた取り組みを行っている企業へ与えられる認定制度です。認定を目指す中で「従業員が心身共に健やかな状態で働ける環境」が整っていけば、企業の成長にも大きな効果が期待できるでしょう。
 
これからの時代は、企業の発展に「従業員の健康」が必須となります。いま一度、従業員の健康な働き方、およびそれを実現するための施策について考えてみてはいかがでしょうか。

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