人材に関する問い合わせ、ご相談はRDサポート人材派遣

INDUSTRY COLUMN

業界向けコラム

2018.12.28

食品・飲料

高齢者の健康的な生活にはたんぱく質が大切


高齢になると、じょじょに食欲が減退していきます。若い頃と同じように食事ができなくなったという高齢者も多いことでしょう。

 

しかし、高齢になったからと言って、人間にとって必要な栄養素というのは変わりません。健康的な生活を送るには、必要最低限の栄養素をしっかり摂取することが大切なのです。

 

最近発表された研究で、高齢者にとって特に大切なのが筋肉のもとになる「たんぱく質」であることがわかりました。

 

ここでは、高齢者の健康的な生活とたんぱく質の関係性についてご紹介します。

健康寿命を伸ばすにはたんぱく質が大切

2018年11月1日、イギリスのニューカッスル・アポン・タイン地域で実施された研究の結果が「Journal of the American Geriatrics Society」オンラインで発表されました。

 

85歳以上の高齢者722人を対象に、たんぱく質の摂取量と日常的な活動の困難さとの関連性について調査※したもので、たんぱく質を多く摂取したグループの高齢者の方が、日常的な活動における困難さが軽度であるという結果でした。

 

また、たんぱく質の摂取量が多い高齢者は日常的な活動が衰える度合いも緩やかで、たんぱく質が高齢者の健康的な生活に大きな影響を与えることが判明しました。

 

研究者はこれらの結果に鑑みて、活発で健康的な老後を実現するための新たな食事戦略を導くことができるとしています。

 

※調査方法

  • たんぱく質の摂取量は2回の多重回帰リコール法で推定
  • 17種の日常的な活動を評価した「困難さ」は実験開始18、36、60か月後に測定
  • 困難さの経過を「非常に軽度」「軽度」「中等度」「重度」の4つに分類
  • ロジスティック回帰を用いてたんぱく質摂取量が困難さに及ぼす影響を評価

たんぱく質を多く摂取できる食事を心がけよう

高齢になってからも活発で健康的な生活を送るためには、たんぱく質が大切であることがわかりました。
そのため、日々の食事の中にもたんぱく質が多く含まれた食材を取り入れる必要があります。

 

しかしたんぱく質であれば何でもいいわけではありません。質の良いたんぱく質を摂取することが大切で、たんぱく質の「質の良さ」は、アミノ酸の含有量で決まります。
しかしアミノ酸が多く含まれていればそれだけで質の良いたんぱく質かというと、そうでもありません。アミノ酸にはいくつか種類があり、それらがバランスよく含まれているかが肝心なのです。

 

アミノ酸バランスは「アミノ酸スコア※」を見ることでわかります。以下に、たんぱく質を含む主な食材のアミノ酸スコアと、その利用率(正味たんぱく利用率:摂取されたたんぱく質のうち、人間の身体に吸収、再合成される利用率)をまとめておきます。

 

※アミノ酸バランスが理想基準を上回っている場合は、数値が100。

  • 精白米 65(利用率 57)
  • 大豆 86(利用率 61)
  • 牛乳 100(利用率 82)
  • 鶏卵 100(利用率 94)
  • 肉・魚 100(利用率 牛肉 67 魚肉80)

動物性たんぱく質のほうが、より良質なたんぱく質であることがわかると思います。また、特に鶏卵と魚肉の利用率が高いです。
高齢者の食事は、鶏卵と魚肉を多く取り入れることがポイントであると言えるでしょう。

高齢になると、だんだんと食欲が減退するものです。しかしだからと言ってただ食べる量を減らしてしまっては、体が衰えてしまう一方です。
ご家族に高齢者がいるという方は、良質なたんぱく質を取り入れた食事になるよう心がけてみてください。


人材に関する問い合わせ、ご相談はRDサポート人材派遣

TOP